近年、アウトドアブームも重なり、燻製が注目され始めました。
この調理法は古くから存在していると考えられており、様々な説があります。
今回はその歴史についてみてみましょう。
燻製とは?
燻製とは食べ物を煙で燻す調理法です。
燻すことで食べ物に風味が付き、保存性が高まります。
主に密閉された空間の中で木材などの材料をくすぶらせ、不完全燃焼ででた煙で食材調理する方法になります。
主に肉や魚、チーズなどの食品に使われますがアイデア次第でおいしく仕上がる食材もあります。
燻製の始まり
燻製の起源は古くまでさかのぼります。
日本以外でも多くの文化圏で食品を燻製することが行われていました。
北欧のバイキングは9世紀ごろから魚や肉を燻製にして保存していたそうです。
また、インディアンは熱帯雨林で食材を長期保存するために燻製を用いてきました。
燻製は風味よりも保存性が高まることが重要視され、使用されてきました。
乾燥や塩漬けなどの保存方法と同様に、食品の腐敗を防ぐことができるからです。
特に冬季の食料不足の時期には、燻製によって保存された食品が重要な役割を果たしました。
この頃はまだ保存性が重要視されていました。
燻製の発展
これまでは保存性を意識した燻製でしたが途中から趣向が変わり、風味を楽しむようになり始めました。
中世のフランスでは、貴族たちが燻製した鳥や肉を食べはじめたのです。
また、19世紀には燻製の量産化が図られ、大量生産が可能に。
この時期から新しい燻製の材料や技術が開発され、より効率的な燻製が可能になり始めました。
それから20世紀には燻製の製法がさらに多様化し、燻製に用いる材料や香辛料も多種多様になってきました。
燻製機や燻製グリルなどの普及により自宅で燻製することが一般的になりました。
このように燻製は月日を重ねるごとに研究、進化を繰り返してきたのです。
現代の燻製
これまで進化を繰り広げてきた燻製ですが現代でももちろん進化を続けています。
燻製ソーセージやベーコン、ハム、鮭の燻製など、燻製された食品は身近に存在します。
最近ではキャンプブームも相重なって燻製を使った料理や飲み物が人気を集めています。
スモークビールなどが代表的です。
燻製はもともと保存性を重要視されてきましたが、近年では風味を楽しむ傾向が高くみられます。
燻製する食材や材料の組み合わせ、さらに調味料を加えるとバリエーションは無限大!
お気に入りの組み合わせを試せるのも、燻製の醍醐味かもしれません。